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2007年6月9日 更新

愛用の工具と材料

私が電子工作をする際に普段使っている工具や消耗品などです。

これら裏方は日の目を見ないことが多いですが、
これらの活躍が無ければ作品の完成はあり得ません。

なお、誤解の無いように申し添えますが、「電子工作にはこれが必要」などという大それた意図はありません。

工具や材料は、大切な「ノウハウ」です。
ノウハウ集のひとつとして、何らかの参考になれば幸いです。

【まれに追加する予定です】

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》ピンセット

ピンセット

細かい作業が多いので、もっともこだわり、大切にしている工具です。でも決して高価なものではありません。よく売っているステンレスの数百円のものです。
ただ、売っている状態では、ピンセットの命である先端部が太かったり、不揃いだったりすることが多いので、まず研いでから使うようにしています。

「研ぐ」といっても、金工やすりで形を整えるだけです。
主なポイントは、
 (1)先をきちんと揃える。
 (2)鉛筆の先のように尖らせる。
 (3)細くしすぎない。
 (4)最後に「糸面取り」をする。
先を細くしすぎると、力が必要な時に先が負けてしまいます。糸面取りは、被覆を傷つけないようにするためですが、面を取りすぎると先が滑って使いにくくなります。

ちゃんと研ぐと、写真のように平置きされた0.1mm以下の細い線が楽につまめます。ちなみにICは関係ありません。大きさの比較用です。

最後に取り扱いについてです。とにかく作業台から落とさないように。固い床だと、先が曲がって使い物にならなくなります。
もうひとつ、足の上に落とすと刺さります。研いであるので、木の床でも刺さりますから。
注意してるつもりなんですが、何度も痛い目にあってます。
【秋葉原にて購入:数百円】

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》ワイヤストリッパ

ワイヤストリッパ

私は配線材にラッピングワイヤを使うので必需品です。

写真Pyxisでの数千本の配線作業を共に乗り越え、今なお現役のワイヤストリッパです。もう20年以上の付き合いになります。
当時はAWG30が付いているものが店頭になかなか無くて、かなり探した記憶があります。
【秋葉原にて購入(おそらく昔のヒロセパーツセンターの2階にて):価格は忘れた】

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》眉はさみ(化粧はさみ)

眉はさみ(化粧はさみ)

ちょっと意外な、だけどとても便利な道具です。化粧小物売り場にあります。

カプトンテープやポリエステルテープを切るときにとても便利です。これらの薄いテープに鈍らのはさみを使うと、切れずに巻き込んでいらいらします。
眉はさみは鋭利な刃がしっかりついているのできれいに切れますし、先が細いので細かな作業にも適しています。刃先の薄いものがお勧めです。

また、もうひとつよく使うのは、細いジャンパ線を切るときです。たとえばTimpyの基板のパターン幅は0.15mmですが、このような細いパターンをジャンパするときなどに、より線をほぐした線素(直径約0.1mm)を良く使います。そんな細い線の場合、ニッパよりもこのはさみのほうがずっと便利です。ジャンパ箇所の片方にはんだ付けして、もう片方を長さ出しした状態のまま切ることができます。
【写真右は最近ハンズにて購入:¥1,260】

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》はんだ

はんだ

何種類か持っていますが、常用しているのはΦ0.8mmとΦ0.3mmの2種類です。
いろんなものが販売されていますが、品質のいいものをお勧めします。
【秋葉原にて購入:価格は忘れた】

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》ラッピングワイヤ

ラッピングワイヤ

ラッピングワイヤ

Pyxisのページでもご紹介している、長年愛用の一品です。

OK Industries社のこの製品を特に気に入っている理由は次の2つです。
○銀メッキ線であること。芯線が銀メッキされているので、はんだのなじみが抜群です。フラックスが効いている状態ならば、予備はんだは要りません。この魅力を知ってしまうと、もう普通のスズめっき線には戻れないでしょう。他社製品にも銀メッキ品はありますので、試してみてください。
○被覆がKynarという素材であること。この素材、もちろんはんだの熱に耐えますが、よく売っているETFE線よりもずっと柔らかくしなやかで、とても素直です。Pyxisの数千本に及ぶ配線量をきれいにまとめられたのは、このワイヤのおかげです。

このワイヤを使い始めて20年以上になりますが、寿命の長い製品ですね。現在も生産されています。

先日、秋葉原の鈴商で、このワイヤの小リールが売られているのを偶然見つけました。それも私が使っているのと同じAWG#30で、3色セット、¥500です。右の写真がそれです。
うれしくなって、即衝動買い。秋葉原でこのワイヤを見たのは久しぶりです。
【左の写真は20年以上前に秋葉原のADOパーツショップで安売りされていたもの:¥1,000】
【右の写真は最近秋葉原の鈴商にて購入:¥500】

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》ポリエステルテープ

ポリエステルテープ

透明度が高い、薄い、伸びない、丈夫などが特長の樹脂テープです。目につく部分の固定や表面保護に良く使います。

Timpy Rev4.0のリモコンケースの裏ぶたはこれで固定しています。薄く透明なので目立ちません。写真でもそれとわからないでしょ?(^^)
都内のラジコン屋さんにて:価格は忘れた】

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》ポリイミドテープ

ポリイミドテープ

はんだこての熱にも耐える、とても便利なテープです。絶縁や裸線の固定などに良く使います。
はんだこてを直接こすり付けたりしてもなんともありません。

ポリイミドはフレキシブル基板の材料にも使われている例の黄土色の材料です。基板の材料ですから耐熱性は十分なんですが、実際には粘着材の違いなどにより、+180℃くらいから+400℃くらいまでいろんな種類があるようです。決して安くないので、買う前に性能を確認したほうがいいでしょう。私のは350℃です。

このテープはカプトンテープと呼ばれることもあります。カプトンはポリイミドを開発したデュポン社の、ポリイミドフィルムの商標です。

ステップ1 ステップ2 ステップ3
ステップ4 ステップ5 ステップ6
ステップ7 ステップ8 ステップ9

ポリイミドテープの使用例のひとつとして、基板上でのジャンパ処理を挙げておきます
設計をミスったりすると、こういう作業で誤魔化すことになります。(^^;;

(1)0.15mm幅のパターンが3本、並行して走っています。この両端の2本をつなぎ換えてみましょう。
(2)カッターでパターンに切れ目を入れます。パターン1本あたり2箇所切ることがコツです。
(3)2箇所入れた切れ目の間の銅箔を、カッターの先で跳ね上げるようにしてはがし、取り除きます。これによりパターンは確実にカットされます。
(4)カットしたパターンの端部のレジストを、カッターの先で削ってはがします。その後予備はんだをしておきます。はんだののり具合で、レジストの除去が十分かどうかが分かります。
(5)ジャンパ線が通る箇所にポリイミドテープを貼っておきます。隣接するパターンとの絶縁を確実にするためです。このような細かなテープワークに、化粧はさみが威力を発揮します。
(6)まず1本、ジャンパを飛ばします。
(7)ジャンパ線の上にポリイミドテープを貼ります。
(8)もう1本のジャンパをたすきがけに飛ばします。
(9)最後に、全体を覆うようにポリイミドテープを貼って、絶縁します。テスターで導通と絶縁を両方確認して完了です。

面実装が増えてくると、パターン上にスルホールがあるとは限りません。したがって、このようなパターン途中でのジャンパ処理が必要になることがあります。さらに(9)の定規の目盛が示すように、パターン幅も狭くなってきていますので、薄くてはんだの熱に耐えられるポリイミドテープは必須アイテムとなっています。まあ、まずは設計をミスるな、という事なんではありますが・・・。

RSコンポーネンツにて購入:¥3,800】

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》アセテートクロステープ

アセテートクロステープ

絶縁などに良く使われる、アセテート布を基材としたテープです。もちろん寺岡ブランドです。
このテープの特長は手で簡単に切れること。しかも布の目に沿って、縦横どちらにでもまっすぐ切れます。工具はいりません。
通常の絶縁用テープとして使えます。耐熱性もある(+105℃)ので、基板上の配線や部品の固定などに便利なテープです。
ちなみに伸びないので、ビニールテープのように締め付ける使い方はできません。
【東急ハンズにて購入:¥966】


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