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2009年7月18日 更新

超小型MP3プレーヤー [ Timpy ]
 
Rev7.0 【1円玉サイズプレーヤ】

Timpy シリーズ・ラインナップ

Rev6.0 【クリップ型MP3プレーヤ+インナーイヤーヘッドフォン】

Rev8.0 【有機ELディスプレイ付きインナーイヤープレーヤ】

Timpy Rev7.0

1円玉サイズプレーヤ

超小型MP3プレーヤ [Timpy] Rev7.0

2008年7月 ひとまず完成

特徴
写真
ハードウェア
ファームウェア

Rev7.0はちょっと寄り道のバージョンです。
『超小型MP3プレーヤー[ Timpy ]』の初心に帰って、うんと小さくしてみました。

これだけ小さいと、どこにでも入ってしまいそう。

・・・で、これを何に、どんな風に組み込むのかは、現在製作中。
もう少し改良したいところもあったりなので、まだナイショです。

【番外編】VS1053bのI2S出力機能を試してみました。microSDを記録メディアとする超小型トランスポートです。こちらからどうぞ。
SDカード・トランスポートを作ってみました −その1− Timpy Rev7.0"改"

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》特徴

とにかく小さい
 プレーヤ基板の寸法は16.8mm角。面積は282mm2ですから、1円玉(面積314mm2)より小さいです。

でもちゃんと鳴る
 小さい中にデコーダチップとマイコン、microSDカードが載ってます。
 電源とスイッチ、ヘッドフォンを繋げば、れっきとしたプレーヤになります。

VS1053b採用
 デコーダチップには新型のVS1053bを使用。
 MP3/Ogg Vorbis/AAC/WMA/MIDIのデコードを始めとして、以前のVS1011eよりずっと高機能です。

サブ基板付き
 プレーヤ基板と同寸法のサブ基板も製作しました。
 組み込み方によって変わる部分(スイッチとモニタ用LED、リチウムポリマ電池の充電回路)をこちらに集めました。
 充電用電源供給のためにMicro-USBコネクタが付いています。

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》写真
生基板
生基板

左がプレーヤ基板、右がサブ基板です。
大きさは共に16.8mm角。10円玉にすっぽり入ってしまいます。

動作確認中
動作確認中

ヘッドフォンとリチウムポリマバッテリ(左下)を繋いでの動作確認中の様子。
とりあえずMP3とOgg Vorbis、MIDIファイルが再生できるのは確認しました。

現在もファームウェアを改造中です。
MIDIメッセージ(SMFバイナリ)をハードコードすることで、メロディアスな起動音が出るようになりました♪
VS1053bは以前使用していたVS1011eとかなり異なるので、いろいろと書き換えています。

プレーヤ基板
プレーヤ基板

中央の大きなICがVS1053b、右上がマイコン(C8051F316)です。
左上は開発環境と接続するための4ピンFFCコネクタ。これを通してリアルタイムデバッグが可能です。
下辺左右端の小さな四角は、それぞれ1.8Vと3.3Vのレギュレータ(1.5mm角)です。
クリスタルはありません。VS1053b用のクロックはF316の内蔵オシレータで生成しています。

サブ基板
サブ基板

右側に操作スイッチが3個、上辺にモニタLEDが2個付いています。
下辺のコネクタは充電用電源供給のためのMicro-USBコネクタです。
中央のICはバッテリチャージャです。パワーマネージメント機能を持っているので充電中でも動作可能で、USBを抜くと自動的にバッテリに切り替わります。またこのICの機能を利用して、操作用スイッチで電源ON/OFFもできるようにしました。

プレーヤ基板とサブ基板はスタックできるように、穴位置と機能を合わせてあります。

裏面の様子
裏面の様子

プレーヤ基板の裏面にmicroSDカードソケットが付いています。

歴代Timpy基板の大きさ比べ
歴代Timpy基板の大きさ比べ

左からRev3.0、Rev5.0、Rev7.0の基板です。
miniSDカード大きすぎ(笑)。

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》ハードウェア
回路図
回路図

timpy-rev70a-sch.pdf

回路図にはプレーヤ基板とサブ基板の両方の部分が含まれています。
サブ基板を利用する場合には、
 ・XPとP
 ・XGとG
 ・SUとU
 ・SFとF
 ・SRとR
 ・MLとM
 ・VMとV
 ・BPとリチウムポリマバッテリ(+)
 ・BGとリチウムポリマバッテリ(−)
 ・OL、OR、OGとヘッドフォン
をそれぞれ接続することを想定しています(上の写真の状態)。

なおSWUは電源のオン/オフスイッチと操作スイッチを兼ねているので動作が少し複雑です。
ISL9301のBATON−GND間に内蔵されている1MΩのプルダウン抵抗を積極的に利用しています。
*電源オン:
 SWUを押すとR11を通してISL9301のBATON入力がHレベル(バッテリ電圧×約0.9)になります。これによりISL9301内のVBAT−VOUT間が導通し、電源オンとなります。以後XVCCの電圧はほぼバッテリの電圧と等しくなります。
*スイッチ操作:
 動作中のSWUの状態は、U端子の電圧をプロセッサでA/D変換することで読み取ります。まずSWUがオフの時、Uの電圧はR7(=1MΩ)とISL9301内蔵プルダウン抵抗(1MΩ)でXVCCを分圧した値、つまり約1/2XVCCになります。逆にオンの時は電源オン操作時と同じで約0.9XVCCとなります。この電圧の変化を閾値をもって判別すればスイッチの状態を読み取ることができます。なおこの時、SWUがオン・オフのどちらであってもBATONの電圧は"H"レベル(最小1.1V)で維持されますので電源オフにはなりません。
*電源オフ:
 電源オフの操作はSWUの長押しです。この操作はファームウェアで検出します。長押しを検出したらP2.5をオープンドレインの出力ピンに切り替えて"L"を出力するようにします。これによりBATONが"L"で駆動され電源がオフになります。

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》ファームウェア

 timpy70-src-20090530.zip

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