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放課後の電子工作 掲示板
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◆ ES9018 DACを良い音で聴くために その2.
投稿者:
Bunpei
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前の「ES9018 DACを良い音で聴くために」トピックの一番最後当たりを読んでいただくとその理由がわかるのですが、ES9018ではAVCCの電源の質が大きく最終的なアナログ出力の音質に影響します。
このため、AVCCのためにはいくら細心の注意を払っても払いすぎることはないといえるほどだと思います。
中島千明さんの最近の設計では、千明さんが最初から作りこんでいる電源系に対して、意味のある単位ごとに外部からの電源に切り替えられるようにジャンパが準備されています。もちろん、AVCCについてもそのようになっています。
ここに、皆様が「これぞ」と思っておられる電源を接続されると満足の行く音がきっとえられると思います。
ちなみに、私の場合は、ここに東芝のLDO TAR5SB33を使いました。さらにバイパスコンデンサの種類が大きな影響を持ちますので、それらの選択も重要です。私は今回ルビコンの薄膜高分子積層フィルムコンデンサ使ってみました。
なお、AVCCの電圧は標準的には約3.3Vを使いますが、これは厳密なディジタルロジック回路用途ではないので高いほうに許容範囲があります。
DACのアナログ出力は、AVCC/2を中点として振れます。
2013/05/18(Sat) 22:53:14 [ No.1878 ]
◇ Re: ES9018 DACを良い音で聴くために その2.
投稿者:
hen=shinja
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>DACのアナログ出力は、AVCC/2を中点として振れます。
ちょっとうるさいことをいうと
電流出力のときは出力ピンのノードはバーチャルショートされるため電圧振幅はありません。
また以前にも書きましたがIV段の非反転入力にはAVCC/2を与えたほうがよさそうです。
前のときはAVCCとGNDの中点電位がES9018からそれ用のピンが出ていると勘違いしていましたが
評価基板の回路図を見たら抵抗2本で作るものなんですね。
あとこれはPCM1794やAD1955のアプリケーションでも同じことなんですが
IV段もLPF段もオペアンプの負荷が重いので…
SNを犠牲にしても1桁くらい軽くしたほうがいいような気がします。
2013/05/21(Tue) 20:46:33 [ No.1882 ]
◇ Re: ES9018 DACを良い音で聴くために その2.
投稿者:
hen=shinja
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diyaudio.comとマルチポストになるんですがあちらで納得のいく返信がもらえていないので書かせてください。
ES9008の評価基板の回路のAvcc Bufferはなんで発振しないんでしょうか?
AD797のボルテージフォロワに2uFが負荷ってむちゃくちゃに感じるんですが。
電解コンデンサならESRのおかげでセーフということもあるのかもしれませんが
この基板のはどうやらチップセラミックかフィルムのようです。
非反転入力が交流的にGNDでボルテージフォロワだから
負荷とオペアンプが丸ごと入力振幅でブートストラップされているのと同じようになるんでしょうか?
お解りになる方がいらっしゃいましたら教えてください。
気になるノイズはAD797に100Ω1個で1.5nV/sqrtHzなのでBW100kHzで490nVです。
TPS7A7A4700が4.17uVなので1/10近いですね。
つまりこういう高性能レギュレータICでもそこらのオペアンプよりSNRはずいぶん悪くなると思います。
よく考えてないんですがAvccのノイズが10倍だとその半分の5倍=14dBくらいSNRが悪化するんじゃないでしょうか?
THD+NでもそれだけNが増えたらえらいことですよ。
2013/05/28(Tue) 00:32:10 [ No.1885 ]
◇ Re: ES9018 DACを良い音で聴くために その2.
投稿者:
hen=shinja
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アナログ出力に出てきた電源ノイズは差動合成で打ちけされますね。
さっきの書き込みは間違いでした。
あとAD797の1.5nV/sqrtHzと書いたのもリファレンスのノイズとフィルタのR分が入ってないので正確ではないです。
回路のCMRRによりますが仮に20dBぽっちでもあれば
TPS7A4700でもES9008の出力インピーダンス700オームの熱雑音より小さくなりますね。
ただDACの出力レベルによってアナログ出力に出てくるノイズの量が変化するはずなので
バイポーラゼロでは差動でCMRR分打ち消されますがそれ以外のレベルでは打ち消し残りが出てきます。
ということはバイポーラゼロでのSNRは無傷でも大振幅のときのTHD+Nに影響があるかもしれません。
変調されて変なひずみになったりするかもしれないですがよくわかりません。
2013/05/28(Tue) 00:44:20 [ No.1886 ]
◇ Re: ES9018 DACを良い音で聴くために その2.
投稿者:
hen=shinja
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しろーとがない知恵をしぼって考えました。
採点お願いします。
何度か書き直しましたがまだまだ間違ってそうです。
出力ピンの差動+と差動−側に現れるAVCCのノイズはそれぞれ
N/63*Vnと(63-N)/63*Vn
ここでNは差動+ピンの出力レベルで0≦N≦63 Vnは電源ノイズ電圧
これがIVCのゲインA倍されて
N/63*A*Vnと(63-N)/63*A*Vn
N>31.5のときはN/63*A*Vn>(63-N)/63*A*Vnだから
これらの同相成分を{N/63*A*Vn+(63-N)/63*A*Vn}とすると
差動成分は{N/63*A*Vn-(63-N)/63*A*Vn}
これが差動合成段を通ると
{N/63*A*Vn+(63-N)/63*A*Vn}*Ac+{N/63*A*Vn-(63-N)/63*A*Vn}*Ad
ここでAcは同相ゲインAdは差動ゲイン
整理すると
{1*Ac+(2*N/63-1)*Ad}*A*Vn
出力がバイポーラゼロのとき、つまりN=31.5では第二項が0になって
Acでの打ち消し残りだけが出力されるのがこの式からもわかると思います。
入力が交流の場合Nはたぶん実効値で考えればいいと思うので…
フルスケールのサイン波のときはpk-pkでレベル0からレベル63を使うので実効値は
64/2/sqrt2=22.6レベル
出力はレベル31.5を中央にスイングするのでオフセットの31.5レベルを加えてN=54.1
Aはデータシートの定数とES9018の出力Rより2720/(50000/64)
Acは1%級の抵抗を使ったということで適当に0.01
Adはデータシートの定数より140/470とすると
このとき差動合成後に残るAVCCのノイズは
{1*0.01+(2*54.1/63-1)*(140/470)}*2720/(50000/64)*Vn=0.779*Vn
第二項が0.213...なのでAcは0.01もとれれば十分な感じです。
でも0.1%級の金属箔抵抗とか使いたいですね。
TPS7A4700をAVCCレギュレータに使うと
5V出力でBW100kHzのとき4.67uVなので電圧雑音密度はだいたい
4.67uV/sqrt(100000) = 14.8nV/sqrtHz
さっきの係数をかけると
14.8* 0.779 = 11.5nV/sqrtHz
これとそれ以外の雑音を比較すると
まずIVCの入力換算雑音はAD797が0.9nV/sqrtHz
信号源抵抗が(50000/64)//2720だから
抵抗の熱雑音とAD797の電流雑音2.0pV/sqrtHzを加えて
sqrt((0.9*10^-9)^2 + (2*10^-12*(50000/64*2720/(50000/64+2720)))^2 + (4*1.38*10^-23*300*(50000/64*2720/(50000/64+2720))))*10^9 = 3.51nV/sqrtHz
IVCの出力にはノイズゲインA+1倍されて3.51*(A+1)
差動合成段には差動の両側とも同じ3.51*Aが入力されるが、これらは無相関なノイズなので合成すると3.51*A*sqrt2
差動ゲインAdをかけて3.51*A*sqrt2*Ad
ここまでで3.51*(2720/(50000/64)+1)*sqrt(2)*(140/470)= 6.63nV/sqrtHz
また差動合成段自体の入力換算雑音はAD797のノイズと信号源抵抗が片側あたり140//470で
sqrt((0.9*10^-9)^2 + (2*10^-12*(140*470/(140+470)))^2*2 + (4*1.38*10^-23*300*(140*470/(140+470)))*2)*10^9 = 2.12nV/sqrtHz
これに対しては差動合成段のノイズゲイン(140/470)+1をかけて2.75nV/sqrtHz
IVC由来のものと加えると7.18nV/sqrtHz
IVCのオペアンプはノイズゲインが大きいので差動段に比べてノイズへの寄与が大きいです。
それでもいまAVCC由来のノイズと比較するとTPS7A4700のほうがさらに大きいです。
やはりそれなりのオペアンプを使うべきですが、AD797でなくとも7.18の1/2くらいの雑音スペックのオペアンプなら十分だと思います。5534とか。
ディスクリートで組む場合もゲイン1にしたほうがいいと思います。Rfを大容量でバイパスするとかね。
さてTPS7A4700の場合のSNを計算すると
オペアンプの分とAVCC由来の分とを足すと13.6nV/sqrtHz
帯域幅20kHzだと1.90uV
これは基本波 4.224mApp*2720*140/470*2/2/sqrt(2) = 2.42Vrmsに対して-122dB
またAVCCレギュレータがAD797の場合と比較すると、
Vn=1.5nV/sqrtHzで同様に計算するとFSR基本波に対して-127dB
後者のときTHD+Nで-120dBが得られるならひずみ成分は-125dBあるはずなので
前者でも同じ量のひずみが発生するならばTHD+Nは-117.4dB
このくらい影響があるらしい。。。
おまけ
フルスケールを64レベルpk-pkとしたので基本波を4.224mAppとしましたが
ES9018のデータシートにはFSRでxxxxmAppと書いてあるので実際とはちょっと違います。
たぶんΔΣ変調器の変調度が90%だからとかそういうわけです。
電圧出力のときがxxxx*AVCCって書いてあるからたぶんxxx%。
もしかするとES9008からES9018では変調度をより大きく設定してその分性能が向上したのかもしれません。
7月13日に編集
2013/06/23(Sun) 16:59:42 [ No.1897 ]
◇ Re: ES9018 DACを良い音で聴くために その2.
投稿者:
hen
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前にpseudo differentialだとAVCCに負担がかかりそうな気がすると書きましたが
よく考えるとpseudoのときも出力電流はほぼバランスさせているはず。たぶん。
あのときはpseudoだと同相で出てくるとか思ってました。
よってAVCCのリプルに変な高調波が乗ることはないです。
出力レベルが奇数のときは片方が1レベル多くなるから…
そのときだけAVCCにアンバランスな分の電流が流れる=負荷になる?
最大でも1レベル分ならたいした負荷ではないか?
2013/07/16(Tue) 21:57:43 [ No.1900 ]
◇ Re: ES9018 DACを良い音で聴くために その2.
投稿者:
Bunpei
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hen様
力作の投稿に返信がなく、失望されておられたことかと存じます。正直、私も電気回路と統計計算は詳しくないため、コメント出来ませんでした。しかし、素人の発想で気になった点を一つ書かせていただきます。
hen様はDACを64レベル分解能とみて計算されていて、その出力がデルタ・シグマ変調であることを考慮されていないと理解しましたが、その理解は正しいでしょうか?
もし、そうだとすると、オーディオ信号出力が積分で得られるのと異なる計算になっているように思えます。しかし、ランダムノイズの絶対値の最大値またはRMSを計算する場合は積分してもしなくても同じなのかもしれません。その辺りがこちらの無学な部分です。
2013/08/08(Thu) 08:59:28 [ No.1904 ]
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